“素読”は学びに力を与える
こんにちは、学びスタジオの奧川悦弘です。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
今回は、素読について書きます。
∴“素読”とは
”素読”は、
“本の文字をそのまま声に出して読む”ということです。
江戸時代に藩校や寺小屋で行われていました。
江戸時代は、
子どもたちに
先生や藩校の先輩が
付きっ切りで
文章を読んで暗唱できるまで指導した
とされています。
∴本の文字をそのまま声に出して読む
素読は、
言葉の意味を理解していなくても
本の文字をそのまま声に出して読むことによって、
書かれているリズムやスピリットを
体に入れていく読み方です。
∴論語を素読する
江戸時代の“素読”では、
「論語」などを読んでいました。
大人にとっても
「論語」の文章は難しいものです。
そんな「論語」を
先生と向かい合って口伝いで
何度も繰り返して言葉を習っているのです。
何度も何度もスラスラと言えるようになるまで
合格はできません。
∴意味が分からないまま素読
もちろんこの読み方をしている時は、
「論語」の意味は分かっていません。
漢字の読み方も意味も分かっていないままで
“素読”が行われているのです。
江戸時代の子どもたちはこの“素読”によって難解な「論語」を学習していったのです。
∴後になって、意味を習得する
そして、
後になって
日本語の正しい文法や言葉の意味を習得していったのです。
この江戸時代の“素読”に対して、
今の時代に行われている“音読”には違いがあります。
∴素読と音読の違う
“音読は”内容を理解しながら声に出すこと”
という読み方です。
「これはなんて読むのかな?」
「どんな意味なのかな?」
と言葉を理解できていないと
止まって調べる必要があります。
“素読”には、
意味が分からなくても止まらなくていいので
スムーズに読み進めていくことができるのです。
∴素読による効果
素読には次のような5つの効果があります。
❶文字や文章に抵抗が無くなる
”素読”には、
“文字や文章に抵抗が無くなる”効果があります。
“素読”は意味を理解することなく読んでいくことなので、
難しい漢字の意味を理解する必要がありません。
“素読”をしていると
文字の多い難解そうな文章を見ても
「難しそうだからやめておこう」
という気持ちがなくなります。
❷学習の初動がスムーズに
“素読”を習得することによって、
学習に対する初動をスムーズに行える効果があります。
これは、
“素読”は復唱していくだけの読み方となるので、
学習に対するハードルが低いからです。
「勉強するぞ!」
という意気込みが必要なく、
自然とスラスラと唇が動くようになるまで
”素読”を繰り返していくだけでいいからです。
❸長く記憶に残る
“素読”は何度も何度も文章を繰り返して読むことで
自然と記憶に残ります。
はじめは意味も分からずに読んでいた文章であっても、
後々意味が分かることで
より文章への理解が深まっていきます。
❹音に対する感覚が鋭敏になる
文章を“素読”することで、
音から文章のいいか悪いかを
判断できる感覚を鍛えることができます。
“素読”によって耳が肥えてきます。
音に対する感覚が鋭敏になります。
❺文章への感覚が磨かれる
美しい文章を”素読”していくことによって、
文字の使われ方や、
リズムや響きを
理解することができるようになります。
それによって、
文章の良し悪しが理解できるようになり、
文章への感覚が磨かれることになります。
∴まとめ。“素読”は学びに力を与える
素読は、
意味を気にせずどんどん読み進める昔からある読み方です。
文字や文章に対する抵抗が無くなり
学習のスタートがスムーズになり
繰り返し読みで、長く記憶に残り
音に対する感覚が鋭敏になり
文章への感覚が磨かれます。
素読は、学びをパワーアップさせます。