win-winの子育ては、安全?
こんにちは、三重県名張市赤目の個別指導塾 学びスタジオの奥川悦弘です。
ご訪問いただきありがとうございます。
今回はしつけについて書きます。
∴交換条件によるしつけ
小さい頃は
「病院に行ったら、帰りに本を買ってあげるから行こうね」とか、
「成績が上がったらゲーム機を買ってあげよう」とか、
親の子どもにこうしてほしいという思いと、
子どものほしい物のバランスが合えば交換条件は成立します。
お互いの要求が満たされるならば、
これほどうまくいくしつけはないでしょう。
いくつになってもほしい物、
手に入れたいことは尽きません。
そのほしい物を目指して一生懸命努力をすることが、
努力の交換条件になってしまえば、
努力そのものの純粋で尊いという気持ちは薄れてしまいます。
そのゆえに、
努力することを容易にし、
努力を軽く考えるようになります。
例えば、「彼は、何か買ってほしいから、努力してるだけだ」というように。
このお互いの利益のために交換条件を用いるやり方は、
win-winの関係(両者が利益を得る関係)です。
これは、仕事上の交渉では珍しいことではありませんので、
社会に出れば自然と学びます。
しかし、
それを親から学び、
日常生活で身につけてしまうと、
尊いはずの努力が、
自分の所有欲を満たすための見せかけの努力になってしまう危険性があります。
もっとも、
交換条件ではなく、
努力したことに対して言葉や態度でのごほうびや、
思いがけないプレゼントはあっていいと思います。
あくまでも、さりげなくです。
また
「自分へのごほうび」のような、
自己完結できるようなもいいと思います。
∴期待させるしつけ
今努力すれば必ずよい結果につながるというしつけです。
今我慢すれば必ず報われるというしつけです。
「よい学校に行けば、将来幸せになれるよ」
「努力は必ず実るよ」
と言って激励することです。
しかし、
世の中はそんなに甘くはありません。
人一倍努力したにも関わらず、
思うようにいかず、
「こんなはずではなかった」という事態になったり、
期待と背中合わせの「ガッカリする」挫折が待ち構えています。
「努力が実るないて嘘じゃないか!」と、
もっていき場のない気持ちや、
認められなかった怒りを親にぶつけたり、
自責感や自己評価の低下、無力感、意欲低下につながります。
∴「努力は必ず実るよ」より子どもに伝えたいこと
“世の中は結果がすべて”、
“終わりよければすべてよし”
という考え方より、
結果が出ようが出まいが、
努力することそのものに価値があるという考え方を伝えることが必要です。
結果よりも努力をしている姿を評価することが大切で、
結果が出れば儲けものです。
「努力は報われず、されどチャレンジせよ!」です。
何ごとも諦めないで努力を続ける気持ちが大切です。
そこには「いつか報われるかも?」という気持ちが隠されていますが、
諦めないくじけない前向きな気持ちを持ち続け、
そのような前向きな態度を認めてもらったという体験を
たくさん持つことが、
一生懸命の努力できたことに、よろこびを感じることになります。
∴まとめ
欲しいものと引き換えに努力をさせる交換条件によるしつけ、
努力すれば必ずよい結果につながるという期待させるしつけ、
このようなwin-winの子育てよりも、
努力そのものを褒められる体験と
「いい結果が出ればもうけもの」という気持ちに余裕を持たせることが、
子どもを行動を生き生きさせます。
「努力は報われず、されどチャレンジせよ!」です。