“10歳までの” おすすめごと
こんにちは、奥川えつひろです。
さて、
10歳までの子どもは、親子の関わり方によってぐんと伸びる可能性を秘めているます。
子どもの未来のために"10歳までにしておきたいこと"について書きます。
小学校高学年に差しかかる10歳の子どもは、
大人に比べるとまだまだ幼稚な面が多いものの、子どもっぽさが抜けつつある過渡期です。
❤︎脳の発達における10歳
子どもの脳の成長には段階があり、その年齢に適した脳の発達を促すことが大切です。
❶3~7歳くらいまでは体を動かすことを重視
五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)で脳に情報を取り入れることを意識します。
目的は、右脳の成長を促すことです。"感性脳"と呼ばれる右脳の発達は、相手の気持ちを汲み取るなど、上手なコミュニケーションに欠かせません。
❷7歳以降は、言葉の情報を理解する能力が身につく
"論理脳"と呼ばれる左脳が著しく成長し、自分自身を理解できるようになってきます。
引き続き、この時期も、体験を十分にしておく必要があります。
満点の星空を見上げる、
炎天下でかき氷を食べる、
虫の声に耳を傾けるなど、
五感を通したさまざまな体験をさせてあげましょう。
そして、
❸10歳以降に体験と言葉がつながる
10歳以降にぐんと伸びるのは、体験を言葉にしたり、文字情報を読んで深い理解につなげたりする能力です。
❤︎心の発達における"10歳の壁"
10歳は精神的な不安定さが顕著に現れる難しい時期だと言われています。
10歳前後の子どもには、
自分のことを客観的にとらえられるようになる反面、自己に対する肯定的な意識をもてず、劣等感をもちやすくなります。
このような内面の変化は、親にとっても子ども本人にとっても深い悩みにつながる可能性がありますが、決して悪いことばかりではありません。
精神面では、
❤︎10歳は子どもにとって大きな飛躍の歳
この時期の子どもは、大人に向かって急激に成長します。悩みの内容も大人と同じように複雑化します。
それは、
自分を客観視できるようになった証であり、
将来をしっかりとイメージして考えられるほど成長した、
ということです。
大きな変化の渦中にいる子どもは、
親が考える以上に強いストレスを感じています。
時には反抗的な態度をとってしまうこともありますが、将来大きく羽ばたくために必要な過程です。
❤︎学力面における"10歳"
子どもはおおむね10歳くらいを境に、大きく変わります。
親は、小学校低学年と高学年では “生態がまったく違う” ことを認識すべきです。
カエルに例えると、
9歳までが、オタマジャクシの時代で、
10歳は、オタマジャクシからカエルへの転換期
オタマジャクシに足が生えた状態
11歳から、カエルの時代がはじまります。
学力面において10歳は分岐点になります。
8、9歳くらいまでに “頭のよさ” の核心部分が育ち、それがあるから、11歳以降にさらに発達させます。
だから10歳までに基礎力が身についていないと、それ以降の “伸び” にくくなる。
❤︎10年の大切さ
長い人生のなかでたった10年でも、その時期の経験や生活の基礎が人生の土台となることを考えると、10歳までにしてあげたいこと・させてあげたいことが見えてきます。
❤︎10歳までにしてあげたいこと
❶10歳までに"生活習慣を整える"
勉強ができる、できない子の差は10歳までの生活習慣にあるといわれています。
勉強ができる子は、10歳までに机に向かって5分でも10分でも何かをするという習慣が身についていることが多いようです。
また、
勉強に限らず、
同じ時間に起きる、同じ時間に食事をとる、同じ時間に寝る、など規則正しい生活習慣が身についていることも大切です。
正しい生活習慣に加えて、お手伝いや整理整頓の習慣も身につけるべきです。
なぜなら、お手伝いや整理整頓が習慣づいている子どもほど、頭のなかの考えを整理しやすく、上手に感情のコントロールができたり、自分から率先して行動できたりと、学力では測れない能力が身につくからです。
❤︎10歳までに"考える"経験をさせる
思春期になんらかの問題を起こすかどうかは10歳頃までの親子関係で決まることが多いと言われます。
10歳までの児童は、精神的に安定していてまだ頭がやわらかい時期です。
それゆえ外界から多くのことを取り込みやすく、基本的な性格が出来上がる時期でもあるのです。
基本的な性格が出来上がるというのは、対人関係や物事のとらえ方、主体性という基本的なライフスタイルが出来上がることです。
この時期に自分で考える経験をせず、
すべて親に決めてもらっていたら、
思春期にぶつかる壁を乗り越えるのは困難になります。
子どもが心配であればこそ、
過干渉にならずに、
子どもをひとりの人間として尊重することが大切です。
❤︎親が意識すべきは"質問をする""相談をする""意見を聞く"の3つ
子どもの決断や判断の機会を奪わないよう、まずは子どもに
「どうしたい?」
「どう思った?」
と聞いてみてください。
子ども自身が考え、自分の気持ちを正直に言えるようになるといいですね。
❤︎10歳までに言語能力を伸ばす
人間としての基本的な形が出来上がる10歳までに、幅広い経験をさせる必要があります。
ただしそれは、習い事をたくさんさせるという意味ではありません。
この時期に培いたいのは、"総合的な生活力"いわゆる「生きる力」です。
なかでも"言語能力"を伸ばしてあげることが大切です。
人から何かを教わるときにも、
自分で物事を考えるときにも、
人間は言語を使うから。
つまり、"言語能力こそが学びの基礎"なのです。
❤︎子どもの言語能力を伸ばすには
"子どもの話をきちんと聞くこと"が基本です。
成長過程にある子どもはボキャブラリーが少なく、話を組み立てることがまだ苦手です。
話すのに時間がかかっても、親は辛抱強く待って、子どもに考える時間を与えてほしいと思います。
つまり、"子どもがしゃべる時間が2、親がしゃべる時間を1"です。
❤︎10歳までに"思いきり遊ばせる"
"10歳くらいまでに思いきり遊べていない人間は、将来的に伸びない"と断言する人も多いです。
これからの時代に求められるのは、正確な答えをすばやく導き出す能力ではなく、"正解がない問題に対して多くの仮説を立てられる力"です。
その力は、遊びのなかで育まれるれます。
遊びには決まった正解がなく、想定外のことも起こります。
だからこそ、その場の状況をふまえ仮説を立てて乗り越えたり、みんなが楽しめるよう臨機応変にルールを変更したりする柔軟性が求められます。
❤︎ものを観察する
10歳まではできるだけ外遊びをして、
ものを観察したり、つくったりする時間を確保してあげます。
できるだけしっかりと外遊びをさせることが、その先の学びの基礎づくりになるのです。
例えば
近所の公園でいつもとは違う遊びを取り入れたり、
散歩コースを変えてみたりと、
日常のなかで工夫して変化を楽しむことができます。
❤︎まとめ
10歳までが、一つの吸収期の区切りになります。
10歳を超えると、自我が芽生え、個性が強くなり、吸収の仕方が自己流になってきます。
10歳を超えても、いろいろなことを吸収できるように、10歳までに、その器を育ててあげましょう。
それは、
自分で
行動すること
考えること
しゃべること
いっぱい遊ぶことです。
ただし、10歳はひとつの区切りですが、10歳からでも上の過程で育てていけば、大丈夫です!