比べる優越感は、挫折感と表裏一体

こんにちは。奥川えつひろです。前回は、"比べられると子どもはどうなる"について書きました。
さらに、今回も比べることについて書きました。

❤︎大人は能力を比べたがる

子供たちは生まれたときから比べられています。
公園で同じ年ごろの子が歩いていれば、
「あの子はもう歩けるんだ、早いな」と比べられ、
雑誌やインターネットが伝える情報に比べられ、
母親は少しでも成長が早ければ喜ぶし、
遅ければ顔が曇ります。

❤︎ 子どもは生まれたときから親の顔色を見てる

母親の顔色に小さい子はとても敏感です。
理由はわからなくても母親が自分に満足していないことだけは感じ取れます。

親の庇護がなければ生きていけないから、
小さい子ほど親の顔色をうかがいます。
これは子どもの本能です。

❤︎もう少し大きくなると大人が望む"いい子"と比べられてしまう

やんちゃな子どもは
「どうして、あなたはいつも落ち着きがないの!」と、
静かに遊んでいる子と比べられ、

おとなしい子どもは
「あの子はちゃんと、こんにちはと言えるのに」と、
挨拶のできる子と比べられる。

❤︎ありのままの自分を見てくれない

でも子どもにしてみれば、
親はありのままの自分では、ダメなんだと、小さいころから感じるようになります。

日本の子供の自己肯定感は世界的に見ても低いそうですが、

これは、
生まれたときから常に比べられて育っていることと関係しています。

❤︎幼児は比べない

幼児は、自分と比べて優劣をつけたりはしません。

たとえば、
多動で落ち着きのない子を
大人は"普通じゃない"と見ます。
普通か普通じゃないかという比べ方をするからです。
しかし、
幼児たちにとっては"よく動くおもしろい子"です。

❤︎字が読める子、読めない子

字が読めない子は、
字の読める子に手紙を読んでもらったり、
字が書ける子が手紙を書くと「○○ちゃんは字が書けるんだよ、すごいね」と言いますが、
自分が字を読めない、書けないからといって卑屈になったりはしません。

読み書きができる子が、
できない子のために字を読んだり書いたりするのが幼児の世界では自然なんです。

❤︎比べることを感じる

ところが
小学校に入ると、
「○○くん、絵がうまいんだよ。5なんだって」、
「○○ちゃんは、正しい書き順だから100点なんだよ」
に変わります。

同学年の群れが同じ課題に取り組み、点数で評価される横並びの世界です。

子ども自身、自分と比較せざるを得なくなります。
点数という大人の世界の評価に子どもたちが飲み込まれるようです。

❤︎学校の評価

クラスの中での子供たちの位置づけも学校的な評価でおのずと決まってしまいます。

成績が上位でハキハキとして先頭きって手を挙げる子
成績があまりパッとしなくて発言できない子……

❤︎学校で比べられる、だから、家庭では

子ども自身、学校で比べれていることをよくわかっています。
だから、せめて家庭では比べないでほしいと思っています。

でも、親は、わが子を少しでも優位に立たせようと干渉します。

❤︎優越感と挫折感は表裏一体

人より出来る
優越感というのは本当の自信にはなりません。
追い越される不安や追い越されたときの挫折感と背中合わせなんです。

常に人と比べているわけですから、優越感はとても、もろいものです。

❤︎比べると思春期に爆発

比べられてきた子どもは、

思春期になると、反抗的な態度をとります。
この態度は「比べられたくない、親や他人の人生と私の人生は別なんだ」と主張しているのです。

ありったけの力で反抗して、子供は親を乗り越えようとします。

❤︎まとめ。子育ては、お母さんの評価ではない

わが子をほかの子と比べて一喜一憂してしまうのは、子育てがお母さんの評価だと考えてしまうからだと思います。

子どもには子どもの人生があり、
お母さんにはお母さんの人生があります。

きっと、
お母さんが好きなことに没頭している姿を、子どもは興味深く見るでしょう。

好きなことがないと言うお母さんは、
好きなことを探しましょう。好きなことを探すお母さんの姿を、子どもはしっかりと見つめるでしょう。

そして、
子どもも、好奇心の赴くまま、本当に好きかことを、他人の目を気にすることなく見つけようとするでしょう。

そのためには、比べないことです。

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