"少し知っていること"で好奇心に火がつく
こんにちは、学びスタジオの奥川えつひろです。
好奇心は、突然湧き起こります。
人の意外な一面を見たとき、
花に寄って来るハチを見たとき、
目の前の木からリンゴが落ちたとき……。
❤︎好奇心はどのようにして刺激されるのでしょう
"情報の空白"を感じるとき
つまり、
新しい情報よって無知を自覚し、
自分の知識の空白地帯の存在に気がついたときに好奇心が生まれる。
❤︎"少し知っていること"で好奇心に火がつく
ここで重要なのは、
"少し知っていること"で、
好奇心に火がつきやすいということです。
好奇心は、何も知らない事柄に対して湧いてくるかのようなイメージを持たれがちだが、
実際には、まったく知らないことには興味を持ちにくいです。
❤︎ 好奇心は、"知りすぎ"と"知らなすぎ"の間
"何を知らないか"すら分からない状態では、
疑問を膨らませることも難しくなります。
また、
すでに知り尽くしていると思っている事柄に対しても、知りたいという欲求は湧きづらいですね。
❤︎知識と好奇心との結びつき
ある事柄に対して好奇心を抱くか否かは、
その人の中に蓄積された長期記憶に左右されます。
関連付けられる知識の幅が広いほど、
新しい情報は脳に定着しやすく、
興味も湧きやすいです。
赤ちゃんが喃語を発し、
その頃からものの名前を教えると、
その名前を覚える確率がより高く、
その名前をもとに、
自分が置かれた環境を積極的に調べようとします。
この長期記憶が沢山あると、
思春期の学校での勉強にも興味を持ちやすく、成績も良くなります。
❤︎前提知識を手に入れることが肝心
知識と好奇心のこうした関係を知ると、
「知りたい」と思うまでの前提知識をいかに手に入れるかが肝心なのかがわかります。
面白さに気づくための種が蒔かれていなければ、
その芽がいくら近くにあっても、
興味の芽に気づくことはありません。
❤︎知識の種を蒔くには
しかし、
興味がない段階で知識を蓄えることは、
何かしら外からのきっかけがなければ難しいです。
その外からのきっかけが、家庭や学校です。
❤︎自由と好奇心は安易に結びつかない
"自由"と"好奇心"を安易に結び付けてしまわないことです。
強制されてやる勉強も、
後に面白さに気づくための知識的な土台を築き、
自力では出会わなかったであろう興味にたどり着くことに役立っているかもしれません。
❤︎ 好奇心の格差を助長する
子どもの自主性に任せるという教育は、
個々人の好奇心の格差を助長する方向に流れていきます。
自由競争によって格差が広がるように、
その人の思うがままに委ねることで、
好奇心が比較的旺盛な人はますます興味の幅を広げ、
そうでない人との差がどんどん開いていきます。
❤︎知識重視のカリキュラムで知識の種を
知識が知識を呼び、
経験が経験を呼ぶ
という循環に乗った人とそうでない人との間で好奇心格差が生まれます。
知識重視のカリキュラムに従って学ぶことは、
好奇心が育っていない子どもたちが、
自分自身の状況を変える力となる知識や技能を手に入れる唯一の手段だと思われます。
だから、
自分の興味の赴くままに物事を追いかけているだけでは、
結果的に関心の幅は狭くなっていく可能性があります。
❤︎まとめ。知識は好奇心の原動力
好奇心の土台は、
赤ちゃんへの話しかけ、
そして、
生活や学校で学ぶ浅いけれど幅広いいろいろ知識
この少し知っていることが、
ふとしたきっかけで、
好奇心に火をつける
知識が好奇心に火をつけ、
好奇心がを満たすために、
知識が積み重なる
その知識が、
新たな好奇心を生む……
この知識と好奇心のサイクルを大切にしたいですね。