黙読力を身につけよう
こんにちは、三重県名張市の個別指導塾 学びスタジオの奧川悦弘です。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
今回は、黙読について書きます。
∴黙読のメリット
まず、黙読のメリットをあげます。
黙読をすると、子どもたちに次の4つの力が身につきます。
❶日常生活の、ふだん読みの力が身につく。
❷短時間にすばやく読む能力が身につく。
❸自分のペースで楽しみつつ読む能力が身につく。
❹情報獲得のための読みの能力が身につく。
順番に見ていきます。
∴日常生活における読みの能力が身につく
新聞を読んだり、
小説を読んだり、
雑誌を読んだり、
手紙を読んだり、
取り扱い説明書を読んだり、
掲示物を読んだり、
回覧版を読むなど、
これらの読む時は通常は黙読です。
日常生活においては、
黙読力はとっても必要な能力です。
∴短時間にすばやく読む力が身につく
黙読は、
短時間にすばやく読む力を高めるのに効果を発揮します。
音読と違って、
文字の上を移動する眼球が一字一字でなく、
語句のまとまり、
連文節のまとまり、
文のまとまりとして読み進めていきます。
あらまし、あらすじ、大意など
必要な事柄だけをつかめばよいわけですから、
とばし読み、
拾い読み、
斜め読み、
必要な重要語句を探してつなげた文意の把握など、
短時間にすばやく読むやり方で進めることができます。
∴自分のペースで楽しみつつ読む能力が身につく
時間に余裕があるときもあればないときもあります。
また、
文の内容が簡単なもの難しいものもあります。
それらの状況に応じて、
黙読したり、
時には音読したりと
自分のペースで読むことができるので、
読むことが楽しめます。
∴情報獲得の力が身につく
情報が氾濫する世の中では、
データを探す能力、
すばやく必要なデータを見つけ出す能力、
データを批判的に摂取する能力、
データを編集する能力、
主体的に活用する能力などが要求されます。
黙読は、
調べ読み、
探り読み、
流し読み、
斜め読み、
とばし読み、
重要語句を探しての文意把握などの読み活動に威力を発揮します。
∴黙読力を高める方法
それでは、
黙読力を高める方法を紹介します。
❶フラッシュカードで読み取り
単語のフラッシュカードを提示し、
子ども達にすばやくひと目で読み取る練習をします。
❷視線の移動を速くする練習
同じ文章個所を繰り返して黙読する。
内容把握をしながら、
上から下へ上から下へと、
文字上の視線の移動をすばやく動かす練習をします。
次に,
別の文章個所を、
上から下へ上から下へと、
すばやく視線を移動し、
書かれている内容を読み取る練習をします。
❸はや読み
一定時間内に、
できるだけ多くの文、文章を読む練習をします。
ふつう黙読では、
音声は出ていないが舌筋肉は振動していて、
心の中では文字を音声に変えて読んでいます。
ここでの黙読練習は、
できるだけ舌筋肉の振動という音読を抑え、
文章のかたまりをひと目で見て、
パッと直接に文章内容をつかむ黙読練習です。
❹かたまりとして読む練習
文意のかたまり、区切りで、
内容をつかみながら読み進む練習をします。
文章から何を読み取り、
つかみ出せばよいかを明確に意識し、
必要でない文章個所は捨て、
重要な文章個所は拾い出します。
こうして、
キーセンテンスやキーワードやキータームでピップアップする力、
探している内容の文章個所をピックアップして読み取る力を高めます。
❺ 目的をはっきり意識して黙読する
何を読み取るために黙読をしているのかをはっきり意識させて読む練習をします。
与えられた課題、設問に合致した文章個所を
黙読ですばやく探し出すスキルを身につきます。
❻ インターネット検索
インターネット検索で得られる資料は膨大です。
その資料は、受け取るものでなく、
活用していくものです。
その資料を自分の課題や疑問に照らし合わせ、
取捨選択して、
どの資料を活用し、
編集し、
整理していくことを練習します。
∴まとめ。
音読の読み方をしっかり指導し、
練習していると、
声を出さなくても、
文章の内容が理解することができるようになってきます。
そして、
黙読をすることができるようになります。
しかし、
それはあくまでも黙読の入り口で、
黙読もトレーニングが必要です。
フラッシュ読み取り
視線を速く動かす練習
はや読み
かたまり読み
目的探し読み……
黙読力は、
入試や、膨大な情報が氾濫する社会を
勝ち抜く力を
子どもに与えてくれます。
音読力と黙読力、
共に大切に育てていきたい力ですね。