日常生活そのものが学びになる

こんにちは、三重県名張市の個別指導塾 学びスタジオの奧川悦弘です。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
今回は、学びについて書きます。
子どもを見ていると、
日常生活そのものが学びになっている子ども
勉強する時間だけ勉強している子ども
がいるようです。
両者の学力は、成長するにつれて大きな差がつくのは一目瞭然です。
それでは何が違うのでしょうか。
∴"日々の習慣"が違う
どのような“生活習慣”をしているか、
どのような“思考習慣”を持っているか、
どのような“心の持ちようで生活”をしているか
という日々の習慣がちがいます。
∴日常生活そのものが学びの子ども
日常生活が学びになっている子どもは、
いわゆる“ガリ勉”ではありません。
もちろん勉強はしていますが、
優れた"観察力"を持っています。
そして、
この観察力は、
素質ではなく、
習慣で誰でも身につけることができます。
そして、
観察力がついてくると、
子どもの様子が徐々に変化していきます。
∴観察力は教えても身につかない理由
子どもに、
繰り返し周囲のものや出来事を観察するように言っても、
実際にはなかなか実行してくれません。
しばらくは観察したとしても、
すぐに飽きてしまいます。
❶観察力は知識のように教えることでは伸ばせない
観察力とは特定の知識ではないため、
直接伝え、
覚えてもらうことはできません。
子どもが
日頃から自分の身のまわりのものや出来事に
注意を払う癖を身につけてもらうことが、
観察力を養ううえで大切です。
❷観察力は習慣であり、日頃から鍛える必要がある
観察力の高い子は、
別に生まれながらにしてその力を持っていたわけではなく、
家庭環境のなかで生活しているうちに、
観察力を鍛えることができたのです。
子どもの観察力をアップするためには、
親が意識的に子どもの観察力を高められるような行動をとることでも、
十分に実現できます。
そして、
子どもは親との関係性のなかで育っていきます。
子どもに観察力を身につけてもらいたいならば、
まずは親自身の習慣・行動パターンを見直しましょう。
∴観察力を高めるために
子どもの観察力をためは次のことが有効です。
❶子どもに質問を投げかける
自分がわからないことは、
親に質問して理解を深めようとするのが子どもの典型的な行動ですが、
これを逆にして、
親のほうから子どもにいろいろな質問をしてみます。
子どもは、
質問されたことにうまく答えようとして、
ものや出来事を自分なりに調べ、
分析しようとします。
日常的に親のほうからいろいろな質問をしてくることがわかると、
子どもはどんなことを聞かれても答えられるように、
普段から身のまわりのことにアンテナを張ろうとします。
そのような心かけは、
観察力を高めるうえで有効ですね。
❷今日何があったのかを細かく話してもらう
子どもに対して今日一日何があったのか、
普段から習慣のように聞くようします。
その時、
たとえば先生に注意されたと話したら、
どうして注意されたのか、
注意されないようにするにはどうすればよいのか、
といったことを軽く尋ねてみましょう。
質問された子どもは今日の自分の行動を振り返り、
どのように行動すればよかったのかを自分で考えます。
こうしたプロセスを通して、
自分の行動を見つめなおす視点を日ごろから持てるようになれば、
子どもは観察力を着実に養えます。
❸普段行かない場所に連れて行く
普段あまり行かない場所に子どもを連れていくと、
新たな発見や知らなかったことに出会える機会を子どもに提供できます。
ただし、
ただ楽しかった、面白かっただけでは終わらないように、
親のほうから何がどのように楽しかったのか、
どうして面白いと思ったのかなどを軽く尋ねてあげましょう。
その日に体験したことの理解が深まります。
∴観察力を奪う、避けるべきこと
観察力を育てたいと思っても、
余計な一言・行動で
子どもの観察力を高める機会を奪ってしまう恐れもあります。
❶子どもが観察しているものを先まわりして教えない
大人が知っていることでも、
子どもにとっては初めて目にするもの、
感じるものはたくさんあります。
しかし、
子どもが未知のものを観察しているとき、
親が横やりを入れ、
それが何なのか、
どんなメカニズムなのかを説明すると、
子どもは自分の力で未知のものを解明する気力を失うでしょう。
知らないことは親に聞けばいい、
という思考パターンが子どもに身についてしまうと、
観察力は身につきません。
❷親の価値観を押しつけない
子どもが観察して疑問に思ったものや出来事については、
本人の力で調べて考え、
自分なりの答えを探そうとすることが大切です。
しかし、
親が、子どもに対して自分の考え方・価値観を押し付けてしまうと、
子どもはそのフィルターを通してしかものや出来事を理解できなくなってしまいます。
そのようなフィルターができてしまうと、
子どもは身のまわりの出来事を多面的・客観的な視点で見ることができなくなります。
❸子どもが考えているときに問い詰めない
親が子どもに対して、
観察内容について質問するときは、
あくまで考えるきっかけや、理解を深める効果を出すために、
軽く行うことが大切です。
子どもが考えているのに無理に答えを聞き出そうとすることは、
子どもは萎縮させ、
逆に観察しようとする積極性を失ってしまう恐れがあります。
∴観察の方法
観察の方法の一つとして、
“パターン認識”を教えます。
同じ内容か、
若干異なる内容か、
まったく異なる内容か
“微妙な違いを観る訓練”を日常生活の中で、
意識的にしていくと、
それが習慣化されて、
勉強の世界でも応用が利くようになっていきます。
∴まとめ
観察力を高めると、
見るもの・聞くものに新しい発見があり、
新鮮に感じられます。
観察力は、
子どもへ質問・子どもの話を聞く・・・
日常習慣における親との関係のなかで、
少しずつ高めていくことができます。
観察力がついてくると、
日常生活そのものが学びに変わっていきます!