図形のセンスは小学校低学年までに
こんにちは、学びスタジオの奥川えつひろです。
図形のセンス。
物体をイメージしていろいろな角度から見ることができる力、
物体をイメージの中でバラバラに分解したり、
逆に組み立てたりする力を
“空間認識能力”といいます。
この空間認識能力は、
ボールを目標の距離まで投げたり、
飛んでくるボールの着地する位置がわかったり、
遠くにいる相手との距離感を計るなど
にも関係します。
そしてこの能力は勉強でもとっても重要です。
❤︎中学・高校受験で重要な図形問題を解く力
高校入試では数学は、
計算領域、関数領域、図形領域に分けられます。
この中で最も難度が高いのが図形領域です。
図形領域では、
面積や体積を求めるため、正確で素早い計算力が問われるのはもちろんのこと、
相似や三平方の定理といった要素の理解も必要です。
また、
難関中学校受験では、
一般の中学生でもほとんど解けないような難問の図形が出題されます。
中学・高校受験で差が開いていくのは、図形問題を解く力だと思います。
❤︎図形問題の得点が低いのは「図形がイメージできない」から
なぜ図形問題では得点が取りにくいのでしょうか?
❶図形問題はいろいろな知識を活用しなければ解くことができないから
図形の形を読み解く能力から、計算式をきちんと記憶しているか、求められている答えの数値を出すにはどの計算式を用いるのが正しいのかなど、正答を導くまでのステップを増えれば増えるほど、難しくります。
❷知識とはまったく別の能力である図形をイメージできる能力が必要だから
平面図形が軸を回転して空間図形になるような問題があります。
すぐに図形がイメージできる子どもと、まったくイメージできずに手も足も出ない子どもに分かれます。
❤︎幼児・小学校低学年からイメージする力を鍛える
中学3年生の受験期になって、
図形をイメージする力を養おうと演習を繰り返しても、
空間認識能力を高めることはなかなか難しいです。
特に空間図形に関しては、
イメージできない子どもには、
どれだけ説明しても“見えない”のです。
頭の中で想像しようとしても、
具体的な形がイメージできず、うまく処理ができないのです。
❤︎空間認識能力は8歳までに大きく伸びる
空間認識能力は、
直観力や創造力を司っている右脳の働きが重要になります。
幼稚園や小学校低学年の頃に右脳を使い、イメージ力を鍛えておくことが、
将来的に図形の難問を解くことに繋がっていきます。
❤︎まとめ。
空間認識能力は大切な能力です。
中学3年生も高校入試問題の演習を繰り返せば、
パターンによってはある程度の図形問題を解くことができるようになります。
しかし、根本的なイメージ力を向上させることは難しいです。
だから、
早い段階から子どもの空間認識能力を鍛えていくことが大切です。
それには、
日常の中から図形や数字をイメージする機会を与えることが大切です。
小学校の義務教育では図形を本格的に勉強するのは、小学4年生からになりますので、
それ以前から図形の勉強をするべきです。
図形のセンスがあれば、
勉強だけではありません、
将来の職業の選択肢も拡がります。
私たちは図形に囲まれて生活しています。
世の中の見え方も大きく変わります。
このように、
図形に関して、
8歳までの大切な時期をどう過ごすかが、
子どもの一生を左右していくと言えると思います。