心の余裕を育む

こんにちは、学びスタジオの奥川悦弘です。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
今回は、余裕について書きます。
∴低徊趣味という言葉
低徊趣味(ていかいしゅみ)と言う言葉があります。
意味は、 世俗の苦労を離れて、余裕のある気分で自然や芸術にひたる態度です。
この言葉は、中国の古典「礼記」の一節「暇にまかせて低徊し、趣味のおもむくままに楽しむ」から生まれました。
日本では、
江戸時代、風雅な文人たちが自然の中で詩歌を詠むことを理想としました。
現代でも、
忙しい日常から離れ、ゆったりと時間を過ごし、
精神的にも時間的にも、ゆとりがなければ、本当の意味で物事を楽しめません。
∴余裕がないと上手くいかない
生きていると、様々な困難が付きものです。
特に友だちや先生との関係です。
人間関係の問題に直面した時、
余裕がないと上手く対処できません。
また、
小さなミスにもイライラしてしまいます。
冷静に状況を判断できず、
感情的な言動を取ってしまいます。
そして問題がさらに悪化することもあります。
時間的余裕がないと、
じっくり考える機会を失います。
間違った判断を下し、
取り返しのつかない失敗をしてしまうかもしれません。
あるいは、
大切なことを犠牲にして、目先の課題に追われることになります。
このように、
余裕は、事の成否を分ける大切な要素です。
余裕があれば、
困難な状況でも前向きに取り組めます。
ゆとりの中で、知恵を絞り、適切な対応を取ることができます。
だからこそ、余裕を持つことが重要です。
余裕を生み出すメカニズム
では、どうすれば余裕を持てるでしょうか。
その秘訣は、「心の空間を確保すること」にあります。
人が没頭しているときに感じる、充実感や高揚感を持ち、
このフロー状態では、自我が消え、時間の感覚も失われます。
まさに、余裕に満ちた心の状態です。
フローを感じるには、以下の条件が必要になります。
❶明確な目標があること
❷適度な難易度であること
❸即座にフィードバックが得られること
つまり、
やりがいのある課題に取り組むことでフローを感じられるます。
そうした経験の積み重ねが、心の余裕を生み出していきます。
一方で、
出来事(Activating event)に対する
考え方(Belief)が、
結果(Consequence)を左右します。
私たちは、
出来事そのものではなく、
自分の受け止め方で悩んでいます。
だから、
ネガティブな考え方(Irrational belief)を、
ポジティブな考え方(Rational belief)に変えることが必要で、
そのために、
ネガティブな考えを疑い(Dispute)、
新しい考え方で効果を実感する(Effect)ことが大切です。
心の余裕を生み出すには、考え方を変えることです。
困難な状況でも、
「何かいいことがあるはずだ」と前向きに捉えることで、
心にゆとりが生まれてきます。
要するに、
余裕を感じるには、
「挑戦と達成感」と「ポジティブな解釈」が欠かません。
このように、
適度なストレスと、楽観的な心の持ち様によって、
心の空間が生まれます。
∴余裕を生み出すヒント
「自分の感情をコントロールできるのは、自分だけだ」(エピクテトス)。
私たちは、
外的な出来事をコントロールすることはできません。
しかし、
その出来事をどう受け止めるかは、自分次第です。
その状況をネガティブに捉えるか、ポジティブに捉えるかは、自分で選択できます。
困難に直面したとき、
「この経験は自分を強くしてくれる」と前向きに考えることで、
状況を受け入れ、心にゆとりを持つことができます。
「人生の意味は、自分で見出すものだ」(アドラ-)。
誰かに与えられるのではなく、
自分で人生の意味を見つけていくことです。
そのためには、
自分らしさを大切にして、心の軸を持ちます。
軸があれば、多少の困難にも動じることなく、
むしろ、困難を乗り越える中で、自分なりの人生の意味を見出せるようになります。
「日々の生活の中に、充実感を見出せ」(禅)。
特別なことをする必要はありません。
当たり前の日常の中に、幸せを感じることができます。
家族や友だちとの何気ない会話を楽しんだり、
おいしいものを食べたり、
好きな音楽を聴いたり…
そうした小さな幸せに目を向けることが、心の余裕につながります。
このように、余裕を生み出すヒントは、生活の至る所に隠れています。
ネガティブをポジティブに変えること。
自分なりの生き方を見つけること。
日常の中に、喜びを見出すこと。
そうしたヒントを心に留め、
日々の生活を丁寧に過ごしていくことです。
∴まとめ
子どもたちに、
チャレンジして達成感を味合わせ、
物事をポジティブに考えさせると、
自信と視野が広がります。
物事を受け入れることのできる心の空間が生まれます。
そして、
子どもたちは満面の笑みで余裕をもって行動できるようになっていきます。