感情を受け入れられた子どもは、学力を生きた知識にすることができる

こんにちは、

学びスタジオの奧川えつひろです。
ご訪問いただき、ありがとうございます。

今回は、心の知能指数について書きます。

▲頭の良さは何で決まる

頭の良さを決めるのは、
知能指数(IQ”Intelligence Quotient”)の高さです。

そして、
心の知能指数(EQ”Emotional Intelligence Quotient”)も重要な要素で、
EQを高めることでIQを高めた効果が大きくなります。

▲EQとIQ

IQは、“知能の基準を数値化したもの”です。

平均IQは100で、
一般的にIQが高いとされるのは120以上です。
140を超えると"天才"とされています。

一方で、
EQは、“自分の感情をコントロールし、
状況に合った振る舞いができる能力を数値化したもの”です。

▲EQの2つの概念

EQには2つ概念があります。

❶自分を知り、自分の感情をコントロールできる能力(情動を抑える能力)です。

❷他者の気持ちを理解し、その場に適した行動・言動ができる能力です。

つまり、自分のことと他人のことを理解し、行動することです。

▲EQを構成する5つの要素

また、
EQは5つの要素から構成されています。

❶自己認識
自分の性格・感情の動きを理解する能力です。
自分がどのような場合に喜怒哀楽を感じ、
どのような言動・振る舞いをするのか分析することで“自分をコントロール”できます。

❷自己規制
情動的な感情・行動を抑制し、冷静な判断・行動をする能力です。
自己規制ができることで怒り・落胆などの負の感情を抑え、
目の前にある物事に最善を尽くします。

❸動機づける力
報酬などの目に見えるものでやる気を出すのではなく、
「自分がどう生きたいか」「どういった人間になりたいか」
のような本質的な願望を動機づけにしてモチベーションを保ち続ける力です。

❹共感する力
相手の気持ちをくみ取り、
適切な言葉・行動で対処する能力です。

❺社会的スキル
他人とうまくコミュニケーションをとりながら、
自分と他者の感情を調整し合意点を見出す“交渉力”です。

▲EQが高い人の特徴

EQが高い人の特徴は5つあります。

❶勉強の成績が良い
その時々の感情に流されることなく最善を尽くすので、
ムラのない学び方ができます。
また自分のなかに勉強における明確な目標があり、
モチベーションを保つことから集中力持続時間が長く保てます。

❷人を否定しない
自己認識ができているため、
つまり、
自分というしっかりした軸を持っているので、
自分にも他人にも寛容になれます。
相手を受け入れながら、
自分の考えと対立する相手とも話ができるようになります。

❸人、物事を冷静に客観的に見ることができる
自分・他人の情動に流されず、
今なすべきことを冷静に見い出し実行します。
自分が行うこと、発言することで、
「他人がどう動くか」を推理し、
自分が望む結果に導くことができます。

❹コミュニケーション能力が高く、聞き上手
人・物事に好奇心を持ち「知りたい」という気持ちが強く、
相手を知り、感情を共有しようとするので、
聞き上手で、話を引き出すのも上手です。

❺常に前向きで生産的
失敗や挫折することがあっても、
いつまでも悩むことはせず、
改善点を見つけ、
次の学習に取り組みます。
落ち込んで投げ出しそうになっても、
自己肯定感が強いのであきらめません。

▲幼少期からEQを高めるための接し方

EQの高さに特に必要なのは、
“自己認識力”と“共感力”です。

この2つの能力を伸ばすには、
子どもが0歳~6歳までの時期に、
大人と子どものコミュニケーションが重要です。

特に親の接し方は、
子どものEQの伸びに大きく影響します。

❶スキンシップをして、子どもの話を聞く

感情の抑制が未発達な乳幼児期はスキンシップ、
話しかけることで情緒が安定し、
感情を抑制する機能が発達していきます。

また親子の信頼関係も強くなります。

子どもの話を聞くことは、
自己分析力である“考えをまとめる力”を育て、自己肯定感を伸ばします。

❷子どもの情動を受け止める

ほしいものを買ってもらえなくて泣きわめく、
きょうだいとおやつの取り合いで叩き合ってしまう……
子どもの激しい怒り・苛立ちは見守り、言い分を聞くことで受け止めてあげます。

その際に
「くやしかったね」「そういう風に感じていたんだね」などと共感する言葉をかけます。

❸叱るときは冷静に、理由を伝える

怒るのではなく“冷静に悪い点を教える”ように叱ります。

ヒートアップしそうなときは、
一呼吸置くことで“感情の抑制”を学びます。

❹親の気持ちも素直に伝える

「あんな言い方されてパパ・ママは悲しかったな」など
と気持ちを伝えることで、
“親にも感情があり、
自分の言ったことで心が動く”ことを理解させるます。

❺行動・勉強を一緒に行う

親子で一緒に行動したり勉強したりすることは、
"自分を知り、相手を理解する能力"を伸ばす
絶好のトレーニングです。

トランプ・鬼ごっこなど
勝敗が決まるもので感情を抑制する練習をしましょう。

また、
親が側にいて話し合いながら学習することで、
集中力・コミュニケーション能力が育っていきます。

▲幼児期の感情はできるだけ自由に

感情の抑制をつかさどる脳の中の前頭前野は、
幼児は未発達です。

そのため思い通りにいかないと癇癪を起こし、
泣き叫ぶことも多いでしょう。

この前頭前野の健全な発達こそ、
EQの高さには不可欠です。

2歳前後のイヤイヤ期に過度に抑えつける、
泣くたびに無視を繰り返す、
このように
"自由な感情表現を妨げること"はやめましょう。

喜怒哀楽をときには爆発させることで、
子どもは自己認識を行えるようになります。

その都度、
親が見守り、諭すことで、
自己規制の仕方も覚えていきます。

▲まとめ。感情を受け入れられた子どもは、心の知能指数は高く、学力を生きた知識にすることができる

スキンシップをして、子どもの話を聞き
子どもの情動を受け止め
叱るときは冷静に、理由を伝え
親の気持ちも素直に伝え
行動・勉強を親子で一緒に行うと
少しずつ
自分の感情を理解し、
親(他者)の感情を理解できるようになります。
心の知能指数が高まっていきます。
そして、
学力を生きた知識として使うことができます。

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