こんなテーマが中学入試で出題される

こんにちは、学びスタジオ®代表の奧川えつひろです。
ご訪問いただきありがとうございます。

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今回は、国語の中学入試問題の文章テーマについて書きます。

♥どんなテーマが出題されているか

❶友人、同級生、異性との人間関係
❷親子、兄弟、祖父母との人間関係
❸言葉の働き、異文化理解、伝統文化など、人類学的な内容
❹善悪・真理の探究、歴史の捉え方、芸術論
❺環境、動植物の生態、科学技術の功罪など、自然科学的な内容
❻価値観の多様化、集団心理など、社会のあり方を考える社会学的な内容
❼自己の内面、葛藤、自意識、アイデンティティーにかかわる思索
❽情報化社会の発達、メディアの功罪、政治経済の仕組み
❾先生、他人、組織など、社会・大人との関係

♥出題された作品について

出題作品❶くどうれいん著「氷柱(つらら)の声」(2021年7月出版)

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東日本大震災が起きたとき、
伊智花は盛岡の高校生だった。
当時は語れないと思っていたこと。
言葉にできなかったこと。
それからの10年の時間をたどり、
人びとの経験や思いを語る声を紡いでいく

出題作品❷野中柊著「アンダーソン家のヨメ」(1994年9月出版)

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国際結婚して、アメリカまで来ても、やっぱりヨメなわけ。
彼を愛してる、それだけで万事OKのはずだったのに、
このしがらみときたら…。
日本の元気娘マドコが、
「自由」の国アメリカで出合った思いがけない出来事を描く。

出題作品❸朝比奈蓉子著「わたしの気になるあの子」(2021年2出版)

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「女の子らしくしろ」と口うるさい祖父にモヤモヤと反感を覚える瑠美奈は、
ある日、クラスメイトの詩音が坊主頭で登校してきたことに衝撃を受ける。
「女の子らしく」「高校生らしく」「普通にして」とすぐに言われるけれど、
ふつうじゃないって、いけないこと?
「多様性」をテーマにしつつ、
人を思うこと、助けあうことについて、深く感じられる物語。

出題作品❹カズオ・イシグロ著「クララとお日さま」(2021年3月出版)

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AF(Artificial Friend:人工親友)のクララ、
AFとは人間(主に子ども)の友だちとなり、
寂しさを感じさせないよう尽くすAIロボットで、
「見るものを吸収し、取り込んでいく能力」と「精緻な理解力」が飛び抜けた、
とてもかしこいAFです。
病弱な少女とクララの友情を描く。

出題作品❺平野啓一郎著「本心」(2021年5月出版)

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「自由死」が合法化された近未来の日本。
最新技術を使い、
生前そっくりの母を再生させた息子は、
「自由死」を望んだ母の、本心を探ろうとする。
「死の自己決定」「貧困」「社会の分断」といった、
現代人がこれから直面する課題を浮き彫りにし、
愛と幸福の真実を問いかける。

出題作品❻前田健太郎著「女性のいない民主主義」(2019年9月出版)

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日本では男性に政治権力が集中している。
何が女性を政治から締め出してきたのか。
そもそも女性が極端に少ない日本の政治は、民主主義と呼べるのか。
客観性や中立性をうたってきた政治学は、
実は男性にとって重要な問題を扱う「男性の政治学」に過ぎなかったのではないか。
気鋭の政治学者が、男性支配からの脱却を模索する。

出題作品❼好井裕明著「他者を感じる社会学 差別から考える」(2020年11月出版)

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誰かを気に入らないと感じるのはなぜ?
カテゴリー化という問題、ジェンダーと多様な性、異なる人種・民族という存在…。
他者を理解しよう、つながろうとするときに生じる「摩擦熱」の正体を考える。

出題作品❽落合陽一著「働き方5.0 これからの世界をつくる仲間たちへ」(2020年6月出版)

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「コロナ」によって、社会の前提がすべて変わった。
2020年、我々の「働き方」は大変革を迫られた。
リモートワークによって使える人的・時間的リソースが限られる中で、
「やるべき仕事」が自ずと抽出されてきた。
無駄な会議、出なくてもいいミーティングは排除され、
ビジネスチャットやビデオ会議などテクノロジーで解決できることはそれに任せることが増えてきた。
そして、「リモートワークのみで済む人材」への置き換えも始まりつつある。
では、「人間がやるべき仕事とは何か」
──コンピュータやAIが進化した今、
私たちはこの命題に直面している。
ウィズコロナ、そしてポストコロナの世界では、
それがいっそう問われることになる。
機械では代替できない能力を持つ人材=「クリエイティブ・クラス」として生きていくには、
社会とどう向き合うべきなのか。

出題作品❾ロックストローム、クルム著「小さな地球と大きな世界」(2018年7月出版)

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私たちは、地球上の自然には限りがなく、それを使ってどこまでも豊かになれると誤解してきました。
しかし、人類の活動の爆発的な拡大により地球は限界に近づき、増え続ける異常気象、生物種の大量絶滅、大気や海洋の異変など、地球は私たちに重大な警告を発しています。
いまこそ、地球環境が安定して機能する範囲内で将来の世代にわたって成長と発展を続けていくための、新しい経済と社会のパラダイムが求められています。
本書は、科学的なデータと美しく印象的な写真を用いて地球の状況を示したうえで、
人間と自然の関係を再構築するプロセスを提示し、その実現への励ましを与えてくれます。

♥中学入試で出題される傾向

出題作品の70%は最近の5年以内に出版されている作品です。
つまり、
今日的な問題について、いろいろな角度から出題される傾向にあります。

文学的文章では、
コロナ禍・格差社会・子どもの貧困から生じる、
失われた”日常”と荒む心について
ジェンダー・ダイバーシティ(多様性)・同調圧力・学校カーストから生じる、
”普通”とはなにかについて
AI・ロボットの台頭・ネットの闇・SNS全盛時代のアイデンティティから生じる、
見えない”自分”について

説明的文章では、
東日本大震災後10年が経ち・アフターコロナによる、
失われた”日常”を取り戻すために
ジェンダーフリー・ダイバーシティ(多様性)による、
”普通”とは違う多様な生き方のために
AI・ロボットとの共存による、
”新しい時代”に生じる”新しい自分”について

このようなテーマについて、設問がされています。

だから、
これから”子どもたちの前に立ちはだかるであろう困難に
負けない”力”と”知恵”をについて考え、
自分の意見をしっかりと持っておく必要があると思います。

♥まとめ。こんなテーマが中学入試で出題される

中学受験で出題されるテーマは、
今を生きる人びとの苦悩についての物語
現在社会が抱えている問題についての説明文
問題解決と未来への展望についての論説文……
5年以内に刊行された書物の中からの出題が7割を占めています。

与えられたテーマについて、
関心を持って、
自ら進んで深く考えることができる力が求められています。

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