100点を褒めると逆効果?

こんにちは、個別指導塾 学びスタジオの奥川悦弘です。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
今回は、子どもが100点を取ったときのことばについて書きます。
∵褒め方を間違うと逆効果
子どもの自己肯定感を育てるための言葉かけはとても大切です。
でも、
ほめ方を間違えると、
子ども自身が考えて行動する力を弱めてしまうおそれがあります。
だから、
認める言葉をかけて、自己肯定感を育てていきましょう。
∵"結果"ではなく"努力"を認めることで子どもは伸びる
実際のところ、
「結果をほめられた子」と「行動をほめられた子」とでは、
その後の伸びに差が出ることがわかっています。
この場合は、
「100点取って天才だね」と結果をほめられた子どもたちは、
自分は天才だから大丈夫だと勘違いして努力を怠り、
その後成績は伸び悩みました。
一方、
「努力できたことが素晴らしいね」と行動を認められた子どもたちは、
もっと努力を重ねて、
さらに成績が伸びました。
親としては、せっかく褒めたのに、
逆効果となってしまっては残念です。
子どもが100点をとるのはとても嬉しいですが、
点数よりも、
「100点、嬉しいねー! すごく頑張っていたの知ってるよ!」と
それをとるために努力したことをちゃんと認める声かけをしてあげましょう。
さらに、「100点とってすごいね」と結果を褒められた場合、
100点をとれなかった時に、
子どもが自分はダメな子だと自己を否定することへ繋がってしまいます。
100点取っても取れなくても、
努力した自分が素晴らしいんだということを子どもが自覚できる言葉をかけたいですね。
∵「ほめる親」より「一緒に喜ぶ親」になる
子どもが頑張って目標を達成した時、
「お母さんもすごく嬉しいよ!」「お父さんもすごく誇らしいよ!」
と一緒に喜んでくれたら、
絶対に嬉しいですよね。
また、
お子さんが悔しがっていたら、どうぞ一緒に悔しがってください。
落ち込んでいたら、一緒に落ち込んでください。
そして、喜んでいたら、一緒に喜んでください。
そのままのお子さんを認める、"共感"することが大切です。
親は全力で寄り添いたいですね。
∵YOU(あなたは)ではなくI(わたしは)で伝える
「認めることば」か「ほめることば」か、迷ったら、
「YOU(あなた)ではなく、I(わたし)で話し始める」とうまくいきます。
そうすると、
子どもを決めつけた言い方にならず、子どもの行動を認める言葉になりやすいためです。
あなた(YOU)は天才ね、ではなく、お母さんお父さん(I)も嬉しいよ
あなた(YOU)はこうすべき、ではなく、お母さんお父さん(I)も悔しいよ…
∵他の子ではなく「過去の子ども自身」と比べる
子どもは、
知らなかったことがわかるようになった時に喜びを感じ、
解けなかった問題が解けるようになった時に喜びを感じます。
他の子と比べて、
結果だけ見て叱ったりほめたりするのではなく、
数日(週間)前のお子さんと比べて、
成長したことをことばにして伝えられると、
子どもはどんどん伸びていきます。
「昨日できなかったことが、今日はできたね!」
「去年と比べて、とてもカッコよくなったね。おにいさんになったね」……
成長の速度には個人差や年齢差もありますが、
必ずお子さんは成長しています。
そして、
それを一番知っているのは、
世界中でお父さんとお母さんだけです。
子どもは自分が成長していることに案外気づいていないものです。
だからこそ、
それに気づいて、
子どもに教えてあげられる親になってください。
子どもをよく見て認めるところを探し出し、
子ども自身の成長を発見して言葉にしてあげてください。
∵まとめ
子どもが100点を取ったとき、
その結果を褒めるのではなく、
努力を認めることばで褒めてあげよう。
そして、喜んであげよう。
努力を褒められると、
もっと努力しようとします。
喜んでもらえると、
努力することが嬉しくなります。