小学3年生の80点は「いい点」?

こんにちは、個別指導塾 学びスタジオの奥川悦弘です。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
今回は、小学生低学年の点数について書きます。
∵「小3の算数テストで80点」を“放置”してはいけない理由
同じ80点でも、小学6年生の80点と小学3年生の80点は違います。
なぜならば、
小学校低学年(小1~小3)の算数のカリキュラムには、
高学年に上がるための基礎が詰まっているからです。
3年生の時点で80%しかわかっていないということは、
この基礎が20%も欠けているということです。
つまり、
高学年になってからのつまずきの原因が20%もあるということです。
80点という点数に一喜一憂するではなく、
落とした20点の中身を分析して、
対策を講じる必要があります。
これを放置したまま学年が上がると、
傷口はどんどん大きくなります。
3年生までのテストでは、
極端に難しい問題は出題されません。
きちんと計算ができて、
基本的な式が立てられて、
基本的な図形がわかっていて、
確かめ算の習慣があれば、
ほぼ満点が取れるはずです。
では、なぜ20点を落としてしまったのか。
計算のケアレスミスが多くて80点を取っているのか、
文章題の式が立てられなくて80点を取っているのか、
図形がわからなくて80点を取っているのか、
間違った部分を分析いて、
それによってその後の学習計画を確認していきます。
∵算数は積み上げ 「基礎」が何よりも大切
算数は積み上げ型の教科です。
建物にたとえると、
低学年は基礎工事にあたります。
3年生の80点を放置するということは、
建物の基礎が2割欠けているその上に建物を建てようとするようなものです。
建物の屋根に多少おかしいところがあっても雨漏りがするくらいで済むかもしれませんが、
土台が欠けていたら倒壊するでしょう。
低学年のうちの算数は、
頑張れば指で数えられるような、
身近な数の世界にとどまっていますが、
高学年になるにしたがって、
小数や分数など身の回りにない概念が入ってきます。
身の回りのものすらよくわかっていない子どもが、
抽象的な概念を理解するのはさらに大変です。
加えて、
文章題や複合的な問題が増えてきます。
たとえば、
円が絡む面積の問題を考えてみてください。
円周率3・14など小数の計算がある程度できて、
かつ図形がある程度理解できなければ、
手も足も出ません。
何事も基礎をしっかりと身につけてはじめて、
理解できるようになります。
算数は、
積み上げ型の教科です。
子どものテスト結果を見て、
何点を取ってよかった悪かった、
偏差値がいくつ上がった下がったと一喜一憂するだけでなく、
しっかりと分析して、
子どもの成長や弱点克服のチャンスにしてほしいと思います。
テストとは本来、
何ができて何ができないのか、
実力を「見える化」してくれる機会ですから、
テストの結果を活用してほしいと思います。
∵まとめ
小3の算数の80点は、決していい点ではありません。
算数は積み上げ式の教科です。
特に小学生低学年の算数は、
その後の算数・数学の土台になります。
だから、
間違った20点を分析し対策しないと、
その間違った20点がどんどん大きくなっていき、
取り戻すことができなくなります。