やり抜く力を育てる

こんにちは、個別指導塾 学びスタジオの奥川悦弘です。
ご訪問いただきありがとうございます。
今回は、やり抜く力について書きます。
やり抜く力は、
人より遅くても「続けること」で身につく力です。
∵やり抜いた状態を合わせる
やり抜く力を育てるための大切なことは、
「やり抜いた状態」の定義を親と子で揃えることです。
子どもは難しいことに挑戦していると思ってても、
親はそう感じていなかったら、
だめです。
だから、
親が子どもの目線に合わせることが大切です。
具体的に
することをスモールステップに分解して、
親が言語化してあげます。
そして、
できていることがあったら、
その部分は認めてあげ、
できていないところをアドバイスしてあげます。
∵今と理想
「現時点での子どもの状態」と「こうなってほしい理想の状態」
この2点がかなり離れているとしたら、
いっきに理想の状態に持っていくことはできません。
だから、
その二点の間をスモールステップを分け
親子で一緒に確認して目線を合わせながら、
進めていくことが大切です。
∵勉強も同じ目線で
勉強でも同じです。
どこまでができていて、
どこでつまずいてるのか目線を合わせます。
そして、
できるようにためには何をすればいいのか、
というようにひとつずつ見てあげます。
目線が合っていれば、
次はなにをしないといけないのか、
同じことを考えることができます。
∵やり抜く力を鍛える方法
「なんでできないの?」ではなくて、
できていることを認めて、
「次はこうだよね」
といっしょに確認していくことが、
大切なコミュニケーションです。
では、
やり抜く力を鍛える方法の一例を説明します。
それは、習い事を続けることです。
困難にぶつかっても、
自分で工夫をして頑張ったらその困難を乗り越えられる、
という成功体験の積み重ねがやり抜く力につながります。
ものすごく高いレベルを目指すのではなく、
ゆるやかでもいいから階段を一段一段上りながら、
とにかく続けることです。
そして、
その上達は親だけが感じるものではなくて、
本人も感じられることが大切です。
たとえば、
ピアノのお稽古なら、
「ドレミファソラシド ドシラソファミレド」と音階を弾くとか。
それが無理な目標だとは思わないです。
けれども、
そこにたどり着くまでに当然個人差はあって、
すぐにできる子もいれば、
半年かかる子もいるかもしれません。
でも、
半年かかることが悪いわけでもないし、
向いていないわけでもありません。
半年かけてやればいいことだと思います。
親が「なんでそんなにできないの」とか、
子ども自身が「どうしてこんなにできないんだろう」と苦しく思ってしまうところを、
どう乗り越えるかが大切です。
それを乗り越える工夫をして、
辛いけど頑張って続けていたら、
どこかで絶対にできるわけです。
だから、
個人差があることを親も子どもも理解して、
やり過ぎることなく、
無理ではない目標に対して、
コンスタントにコツコツとやり続けることです。
まさに、
その積み重ねこそがやり抜く力につながります。
親としては、
どうしても早い・遅いとか、進んでる・進んでいない、
他人と比べたくなってしまうのは仕方ないことですが、
個人差があることを理解する必要があります。
∵ナレーション+褒める
子どもが続けるために、
声掛けやコミュニケーションも大切です。
褒めるときには、
ナレーションをつけ加えることです。
「今日は何分練習したね」とか
「イヤだと思っていたところをこんなに何回もやったよね」といったように、
やった行動を言葉にしてナレーションしてあげてください。
「頑張ったね」など、
漠然と褒めているだけでは効果がありません。
「〇〇したよね。だからすごいよね!」みたいに、
ナレーション+褒めることです。
ナレーションをするために、
子どものことをよく観察していないといけませんし、
お稽古の内容も理解していなければなりません。
∵愛着形成と信頼感
やり抜くためには、親との愛着形成がどれだけできているかも大切です。
愛着形成は、
乳幼児期から始まります。
ただし、
人には承認欲求があって、
それはずっと続きます。
だから、
愛着形成を築くためには、
大きくなっても「見ているよ」「認めているよ」ということを伝えてあげることが必要です。
やり抜く力の要素には、
困難なことに立ち向かう力がありますが、
主体的にいろいろなことにチャレンジしてほしいのであれば、
チャレンジして失敗しても、
自分には戻ってくる場所がある、
自分のことをあたたかく受け入れて、認めてくれてくれる人がいる
と子どもが思えることがとても大切です。
子どもはなにかにチャレンジするとき、
失敗のリスクを背負っています。
だから、
「批判される」「怒られる」などと思ったら、
尻込みしてしまいます。
実際に、
親から「あれしなさい」「これしなさい」と指示をされて育った子どもは、
命令がないと動けなかったり、
主体性がなかったり、
やり抜く力も低いということが明らかになっています。
∵まとめ
やり抜く力を育てるためには、
「やり抜いた状態」を親と子で揃えて、
必要なステップを確認しながら進めることが大切です。
子どもをしっかり見守り、
子どもの行動に対して、
行動した内容のナレーションつけて褒め、励ましであげましょう。
現状と理想が離れている場合は、
やる内容を把握して、
スモールステップに分解してあげましょう。
子どもは、時間がかかるかもしれませんが、
やり抜いた経験が、
やり抜く力を育てていきます。