「打たれ強い子」を育てる
こんにちは、学びスタジオの奥川悦弘です。
ご訪問いただきありがとうございます。
今回は、強さについて書きます。
∵打たれ強いとは
「打たれ強い」とは、
他者からの非難や批判に屈せず、
何度失敗してもめげない
逆境に耐える強さのことです。
∵レジリエンスとは
「レジリエンス(resilience)」とは、
回復力、跳ね返す力という意味で、
それは負けを許容しないと考えず、
失敗をバネに成長していくと考えることです。
傷ついても倒れない鋼のようなタフさではなく、
傷ついて落ち込んでも速やかに復活する柔軟さです。
レジリエンスのある人は、打たれ強い人です。
∵レジリエンスがある人、ない人
レジリエンスのある人とない人では、
ものの見方」が違います。
レジリエンスがある人は、
打たれ強く失敗を恐れずに行動します。
「何とかなる」と楽観視でき、
失敗してもすぐに次のアクションを起こせます。
一方、
レジリエンスのない人は、
物事を悲観的に見ます。
失敗や挫折に引きずられやすく、
なかなか次のアクションに移れません。
レジリエンスのある人は、
明るい未来をイメージして行動できます。
不確定な未来に不安を感じながらも、
それ以上に、
未来に進むための行動にためらいを感じたりすることが少ないのです。
∵レジリエンスを高めるには
自らの失敗を反省して、
失敗を次に生かすという経験の積み重ねが、
子どものレジリエンスを高めます。
「こうしたから成功した」
「あれをしなかったからできた」
という経験を踏めば、
「自分はやればできる人間なんだ」と自覚できます。
この自信が、
ポジティブ思考や折れない心につながり、
打たれ強い子に成長します。
子どもに成功体験をさせるためには、
親が子どもの自主性や個性を尊重しなければなりません。
子どもが失敗したときは励まし、
成功したら思い切り褒めるという関わり方が、子どもに自信を与えます。
親がリラックスして前向きでいることも重要です。
子どもが失敗や挫折と向き合うためには、
家庭が心から安心できる場所でなければなりません。
親がピリピリしたりイライラしたりせず、
リラックスした態度で子どもと接しましょう。
真面目な人は「親だからきちんとしつけをしなくては」と力が入ることがありますが、
親が気を張り過ぎると、
子どもが萎縮してしまいます。
親はあれこれ心配するのを控え、
笑顔で「何とかなるよ」と伝えましょう。
親の前向きなパワーを与えれば、
子どもはしっかり受け取ってくれます。
∵打たれ強い子を育てるために大切なこと
打たれ強い子に育ってほしいなら、
子どもと適切に関わることが必要です。
逆境に強く、回復力がある子どもを育てるために必要な子育てのポイントは4つあります。
❶自己肯定感を高める
逆境に立たされても自分自身を肯定的に見られる子どもは、
簡単には折れません。
ストレスに負けない強いメンタルが育ち、
「打たれ強い」といわれるようになります。
また、
子どもの自己肯定感を高めるためには、
親の愛情が不可欠です。
特に幼少期は、
親と子の関わりが密接で、
親から受ける影響は計りしれません。
この時期に言葉や態度でしっかり愛情表現をすると、
子どもは「親に愛されていること」を実感できます。
自分は大切な存在なんだと自覚できるようになり、
自己肯定感が高まるのです。
子どもに対しては恥ずかしがらずに、
積極的に愛情を注ぎましょう。
スキンシップもたくさん行い、
親の愛情を肌で感じさせることが大切です。
❷過保護や過干渉をやめる
「子どものために」と親が出過ぎると、
子どもの内面の成長や自立を阻むことになります。
打たれ強い子どもに育てたいのなら、
失敗を防ごうと親が先回りするのは避けましょう。
失敗の経験が少ない子どもは、
失敗することへの免疫がありません。
大人になってもちょっとしたことで落ち込んだり、へこんだりしやすく、
打たれ弱くなります。
本当に子どものためを思うなら、
親は「失敗したらかわいそう」ではなく
「失敗も経験」と前向きに考えましょう。
❸行動を管理し過ぎない
「これをやって」「次はあれだよ」と親が常に行動を管理することも、
子どもを打たれ弱くする原因の一つです。
逆境に立ち向かうときは、
「困難を乗り越えるにはどうするべきか」
「何を優先したらよいか」などを判断する力が必要です。
何でも親が決めたままに行動してきた子どもは、
いざというときに自分で決断し行動できません。
子どもの決断力を養うためには、
親が決断の機会を奪わないことが重要です。
1人で考えられるように、
1日数時間は子どもが自由に使える時間を作ってあげましょう。
❹失敗しても問題ないことを伝える
親があまりにも失敗を気にすると、
子どもは「失敗してはいけない」と感じてしまいます。
「失敗したくない」「失敗したら恥ずかしい」などの感情が湧きやすく、
積極的に行動できなくなるかもしれません。
打たれ強い子どもになってほしいなら、
「失敗しても問題ない」「失敗は恥ずかしくない」ことを理解させる必要があります。
失敗を「悪」と思わせないポイントは、
子どもが失敗したときに叱ったり攻めたりしないことです。
例えば、
子どもがテストの点数が悪くても「何やってるの!」と強い口調で叱るのは避けましょう。
「次はどうしたらいいと思う?」と子どもが「次は頑張ろう」と思える声掛けをすることが大切です。
∵失敗を克服した経験
打たれ強い子どもに育つには「打たれること」も必要です。
失敗体験は重要です。
それは、心の強さにつながります。
自信を育てるためには成功体験は大切ですが、
「失敗を克服した成功体験」はより重要です。
失敗があるからこそ成功の喜びや達成感があり、
子どもは「できた」という満足感を得ます。
失敗しても「終わりじゃない」「まだやれる」という考えにつながり、
回復力のある強いメンタルを持つ子どもになります。
打たれ強い子になってほしいと思うなら、
親は失敗しない方法を教えるのではなく、
「失敗からどのように立ち直るか」を子どもに体験させることが重要です。
∵まとめ
楽観的で、リラックスした前向きな環境で、
失敗したときは
「失敗しても問題ない、恥ずかしくない」と励まし、
失敗を克服するように導き、
成功したら思い切り褒める。
誰しも失敗はしたくはないが、
失敗したときは、
逆にチャンスととらえることができる、
そんな「打たれ強い」子どもになれたら、
頼もしいですね。