「同じ」と「違う」で「わかる」
こんにちは、三重県名張市にある個別指導塾 学びスタジオの奥川悦弘です。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
今回は、勉強の基本について書いてみます。
∴「わかる」とはどういうことか
日常生活の中で
「何かについて」考えることは誰もがやっていることです。
しかし、
その日常の「考えること自体について」考えることは、
誰もがやっているわけではありません。
多くの人が勉強ができるようになりたいと思っていますが、
勉強方法そのものに意識を向けて、
どうすれば「わかる」ようになるかを理解している人は少ないのではないかと思います。
やみくもに勉強をするよりも、
どうすれば「わかる」ようになるかを考えて、
その方法を試してみれば、
「わかる」ということを積み重ねることができ、
勉強が得意になっていきます。
∴「わかる」土台
脳科学では、
「わかる」ための土台は、
「知覚」であると言われています。
知覚とは、
五感のことです。
五感をうまく働かせるためには、
「注意」が必要です。
この注意は、
好奇心のことです。
好奇心があるから五感を働かせて、
自分の興味がある情報を脳内に送りこんでいきます。
∴脳内での情報処理の仕方
送り込まれた情報を、
脳内でどのような情報処理がなされているのでしょうか。
情報は、
「区別」したり、
「同じである」とみなしたりします。
自分の経験や知識と入力された情報を照らし合わせて、
「違う」と「同じ」を判断していきます。
∴音楽の情報処理
例えば、聴覚は、
「ド」「レ」「ミ」・・・・。
「ド」と「レ」は違っています。
「レ」と「ミ」も違っています。
「ミ」と「ミ」は同じです。
「ド」を「ミ」と「同じ」と知覚すると、
楽器を弾いて演奏することはできません。
この当たり前のことが基礎となって、
音楽が成り立っています。
そして、
この基礎をより高度化し、
複雑化したものがオーケストラの音楽になります。
このように、
高度化され、複雑化して、私たちに感動をもたらすような音楽の基礎は、
「ド」「レ」「ミ」を区別したり、同じとみなしたりすることで成り立っています。
∴数学の情報処理
数学についても同じことが言えます。
例えば、
2+2+3+2+2+3+2+2+3+2+2+2を計算するときです。
これをひとつひとつ計算することは面倒です。
2と3は「違い」ます。
2と2は「同じ」です。
上の計算では、この「違い」と「同じ」が使います。
2が9つあると数えて、
2×9のように「同じもの」をまとめます。
3が3つあると数えて3×3のように「同じもの」をまとめます。
2+2+3+2+2+3+2+2+3+2+2+2=2×9+3×3=18+9=27
たくさんあるものを「同じ」と「違う」を区別しながら「整理」し、
そして「=」つまり「同じ」を表す記号を用いて、
計算を早く簡単に正確に行うことができます。
∴まとめ
私たちは、
脳の中で、
好奇心と五感から得られた情報を、
これまでの経験や知識と照らし合わせて、
「同じ」「違う」ということを判断し、
それを組み合わせながら物事を考えています。
つまり、
勉強の基本は、
「同じ」と「違う」を整理整頓して判断することです。
これを意識的にすることで、
脳の働きに沿った勉強ができるようになり、
「わかる」が増えていきます。